「あのとき、別の道を選んでいたら」

今日も、相談に答えていくね。

〈相談〉Fさん・57歳

27歳で結婚して、続けたかった仕事を辞めました。

当時は当たり前の選択だったし、後悔してないつもりでした。

でも同期がその世界で活躍しているのを見ると、今でも胸がざらつきます。

もう取り返しがつかないと思うと、苦しいです。

Fさん。

30年経っても、ざらつくんだね。

それだけ、大事だったんよ。

悔やめるのは、大事にしてたものがあった証拠

どうでもよかったことは、悔やめないの。

30年ざらつき続けてるということは、あの仕事の中に、Fさんの価値観を満たす何かが確かにあったということ。

そこは、疑わなくていい。

引っかかるのは、その価値観を「あの職業でしか満たせない」と思い込んでるところ。

続けたかったのは、その会社? その肩書き?

違うでしょ。あの仕事の、どこかの部分だと思う。

過去は変えられないけど、意味は変えられる

もうひとつ聞かせてね。

仕事を辞めたあとの30年、Fさんは何もしてこなかったの?

してるのよ、たぶん。

ただそれを、「本当はやりたかったこと」と並べて、ずっと減点してきただけ。

減点法で30年つけ続けたら、そりゃ苦しくもなる。

同期の人生と自分の人生を並べて採点する係を、いつからか自分で引き受けてない?

その係、辞めていいよ。

過去は変えられない。これは動かない。

でも、あの選択が何を守ったのかは、今から数え直せるの。

今日の一歩

「あのとき辞めたことで、手に入ったもの」を3つ書き出してみて。

すぐには出てこないと思う。

30年ぶんを、逆から見ることになるから。

3つ書けたら、こう続けて。

「あのときの私が、いちばん守りたかったものは何?」

出てきた答えも、Fさんの価値観のひとつ。

悔やんできた時間は、価値観の在りかを教えてくれてた時間でもあるのよ。

取り返しがつかない、はまだ早いと思う。


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